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河内保二主宰の経済工学リサーチの発信情報

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常識破って製造業の新生(1)

常識守って消滅?VS常識破って新生!
縫製品製造業が問われる存続
     経済工学リサーチ
  主宰 河内 保二
この世の中に人類は60億人が生活している。人口は今後も増え続け、 2050年には89億人に達するが、先進国は出生率の低下によって11億8000万人から11億6000万人に減少するのに対し、開発途上国は47億2000万人から77億5000万人に激増するとされる。この人間の生活には衣食住を始めとする物資、エネルギー、製品の消費が伴う。この消費に対して供給される製品はコモディティ・グッズと呼ばれる生活必需品とプライム・グッズと呼ばれる高価格品とになる。前者はユニクロであり、後者はルイ・ヴィトンということだ。製造業は原料を加工して消費のために必要な製品を造り出す。製造業は人間生活に欠くことのできないものの一つであるが、それだから日本の産業として不滅だというわけではない。その証拠に日本の製造業が空洞化し、熟練技能工が減少を続け、製造ノウハウが消失して、製造業が消滅かという恐怖感が強まっている。特に縫製品製造業は工業業種の中で従業員一人当たり最低の付加価値に落ち込んでおり、給与水準も最低で、若い人に魅力がなく、収益の面でも労働力の面でも消滅の恐怖が襲っている。衣服は生活に欠かせないと言うが、国内の消費者は今後は増加せず、経済右肩上がりの景気回復は期待できないから、業界規模は今後さらに縮小せざるを得ない。海外では人口爆発的消費者激増となるから、ここでは大量の衣服需要があるが、日本アパレル業界は海外販路に関心が薄く、グローバルビジネスに大きく後れを取っている。こうした消滅の恐怖の中で、製造業として日本の縫製品製造業にどんな活路があるのだろうか─について論じることとする。                          (つづく)



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